パチンコ店ビジネスにおいて、よく見受けられる現象として、
個店単位の営業強化については非常に熱心ではあっても、
それと同等に、チェーン店として健全かつ順調に発展するために
必要な仕組み作りに熱心であることは、極めて稀であるものと感じます。
かつてのように業界が右肩上がりの状況であれば、
多少の戦略ミスを戦術面での現場の営業努力でカバーすることも
容易であったかもしれません。
ところが、今日のパチンコ店ビジネスを取り巻く環境を鑑みますと、
大型店が優勢で、4円パチンコ市場が縮小傾向で、
低貸し部門もエリアによっては飽和から縮小の傾向となっています。
このような環境下においては、多少の戦略ミスであっても、
戦術面での現場の営業努力では、もはやカバーしきれませんし、
試行錯誤に伴う時間的な損失や金銭的な損失を負担し続けることは、
企業体力を消耗させます。
戦略ミスを戦術でカバーできないことが、厳しい現実です。
したがいまして、日々の営業努力はこれまで通り大事ですし、
営業強化のために成功事例等の情報収集も大事です。
ただし、そのような努力と同等以上に、
チェーン店として健全かつ順調に発展するために必要な仕組み作りに
熱心であっていただきたいと考えています。
そのうちの一つとして、全社収益を最大化する観点で投資優先順位を
見極める仕組みをその重要性と共に事例を交えて、ご説明致しました。
また、もう一つの仕組みとして、
営業ノウハウを体系化・共有化することの重要性をご説明申し上げ、
出来ればその営業ノウハウは再現可能性を重視し、
理論的な背景に支えられたものとすべきことをご説明申し上げ、
事例として、なぜ大型店が強いかを理論的な観点からご説明申し上げました。
さらに新規出店にあたりまして、そのマーケット分析のあり方として、
コスト面から、また企業としての力を付けて行く面から、
どういった姿が望ましいのかをご説明致しました。
このような取り組みは、決して机上の空論ではなく、
多店舗展開を前提とする他業種でも当たり前に行われていることですし、
私が経営しておりましたチェーン店及び
サポートさせていただきましたチェーン店様で取り組んできたことです。
今回のセミナーのご参加者様のアンケートを拝見させていただきますと、
セミナーの開催趣旨であります、
チェーン店として健全かつ順調に発展するために必要な仕組み作りの
重要性等をご理解いただき、即整備すべきものとご認識いただけましたものと
考えております。
少しでも多くのチェーン店様にご理解・ご認識をいただきますことが、
弊社のミッションでもありますし、
少しでも多くのチェーン店様が厳しい環境を乗り越え、
健全かつ順調にご発展されますことを祈念しておりますし、
ご支援を通じて貢献して参りたいと存じます。