以前にも触れさせていただきましたとおり、
パチンコ店経営は、粗利益から差し引かれる固定経費
(変動費のうち、平常営業で
一定額がかかってしまう経費を含めます)の比率が高く、
売上が減少した時に合わせて、
経費を減らすことができる余地の少ない経営です。
主要な構成比率を占める地代家賃や、
建物・設備等の償却費・機械代・人件費・広告宣伝費等は、
稼動を維持する為には一定額が必要となりますが、
稼動が落ち込んだ時には
この中でも減らしやすい項目が少ないため、
人件費・広告宣伝費・機械代を真っ先に減らすこととなります。
一般的に、固定経費の比率が高い業種・業態の経営を行う場合、
操業度や稼働率の維持に細心の注意を払います。
いわゆる損益分岐点分析を用いて、
今の操業度や稼働率が、
どの程度の操業度や稼働率になってしまう場合に、
赤字がどの程度生じるか、
シミュレーションしておきます。
これは、想像以上に赤字額が膨らみやすいからです。
操業度や稼働率が下がってしまう可能性が予測される場合には、
パチンコ店経営においても、稼動状況に応じて、
赤字額がどの程度となるかを
予めシミュレーションしておく有効性があるものと考えています。
経営を取り巻く環境の変化として、
来たる消費税アップ等いくつもの不確定要素が待ち構えております。
各店舗の稼動に応じて損益がどうなってしまうかを
損益分岐点分析等の手法を用いてシミュレーションしておくことは、
パチンコ店経営におけるリスク管理の一つとして
行っておくべきことと考えます。