今日のコラムは、皆様ご存知の故松下幸之助氏の指針をご紹介致します。
松下電器(現在のパナソニック)の創業者であり、
長年にわたり、会社経営の第一線で、戦い続けていらっしゃいましたので、
何回も不況期を乗り越えて、会社を成長させ続けた知恵が集約されています。
今日のパチンコ店営業においては、ひとたび稼動を落としますと、
なかなか上げづらい状況は、皆様十分すぎるほど体感されていることかと思います。
限られた経営資源をせっかく投資しても、期待していた効果が得られないことが続けば、
企業は疲弊してしまいます。
また、パチンコ店ビジネスは成長産業ではない状況ですので、
リスクを恐れるあまりに何も動かないことは、かえってジリ貧になることは、自明です。
このことから、投資効果が高く、かつ投資の確実性が高い店舗に、
限られた経営資源を優先的に配分することの重要性が、ますます
高まっています。
弊社の店舗ポートフォリオ分析サービスもこのような問題意識の
もとにご提供させていただいている位置付けとなります。
皆様の経営にヒントとなるものと思いますので、ご参考になりましたら幸いでございます。
松下幸之助氏「不況克服の心得十か条」
第一条:「不況、またよし」と考える。
不況に直面して、ただ困ったと右往左往していないか、
不況こそ改善へのチャンスであると考える前向きの発想から、
新たな道もひらけてくる。
第二条:原点に返って、志を堅持する
ともすれば厳しさに流されて判断を誤りやすい不況こそ、
改めて原点に返り、
基本の方針に照らして進むべき道を見定めよう。
そこから正しい判断も生まれ、
断固とした不況克服の勇気と力が湧いてる。
第三条:再点検して、自らの力を正しくつかむ
ふだんより冷静で念入りな自己評価を行い、
自分の実力、会社の経営力を正しくつかみたい。
誤った評価が破綻を招くのである。
第四条:不撤退の覚悟で取り組む
なんとしてもこの困難を突破するのだという強い執念と勇気が
思いがけない 大きな力を生み出す。
不況を発展に変える原動力は烈々たる気迫である。
第五条:旧来の習慣・慣行・常識を打ち破る
非常時ともいえる不況期は、過去の経験則だけで、ものを考え、行動しても
うまくはいかない。
これまでの当然のこととしてきた習慣や商売の仕方を徹底的に見直したい。
第六条:時には一服して待つ
あせってはならない。
無理や無茶をすれば、深みにはまるばかりである。
無理をせず、力を養おうと考えて、ちょっと一服しよう。
そう腹を据えれば、痛手も少なくなる。
終わらない不況は無いのである。
第七条:人材育成に力を注ぐ
「苦労は買ってでもせよ」というが、
不況とはその貴重な苦労が買わずとも
目の前にあるときである。
好況の時には出来ない人材育成の絶好の機会としたい。
第八条:「責任は我にあり」の自覚を
業績低下を不況のせいにしてはいないか。
どんな場合でもやり方いかんで発展の道はある。
うまくいかないのは、
自らのやり方に的を得ないところがあるからである。
第九条:打てば響く組織作りを進める
外部環境の変化に対する敏感な対応は、
よい情報も社員からどんどん上がってくる。
お互いの意思が縦横に通いあう
風通しの良い組織であってこそ可能となる。
第十条:日頃からなすべきことをなしておく
不況時は特に品質・価格・サービスが吟味される。
その吟味に耐えられるように
日ごろからなすべきことをなしていくことが必要である。