2019/5/7号:お店作りにおける衛生要因の視点について

  人事マネジメントの世界でマスターすべき理論としまして、

ハーズバーグの二要因理論(動機付け理論と衛生理論)のうち

衛生要因という考え方があります。

  衛生要因に該当する項目は、それを満たさないと

不満足状態となってしまいますが、

それを満たしたとしても満足感につながるわけではなく、

単に不満足を解消したに過ぎない項目です。

  この考え方はサービス設計でも応用することを

推奨される実務家がいらっしゃいますが、

お店作りにおいても応用すべき視点であるものと考えます。

  例えば、お店側の立場から観て、

お客様がきっと喜んでくれるものと想定して

新たなサービスや設備を導入したとしても、

お客様の満足感を得られずに、

単に不満足状態を解消したに過ぎない評価しか受けられないことも

あり得るということです。

  むしろそのような項目の方が多いと言っても言い過ぎではないです。

 

  10連休期間を利用して、

いくつかのゴールデンウィーク前に新規出店された店舗と競合店を視察しましたが、

そのことを痛感せざるを得ないケースを体感しましたので、

ここでお伝えしたいと思います。

  弊社の営業能力調査サービスのご提供先様には、

ご報告会を通じて、ご依頼のお店の作り込みが改善されたとしても、

そのこと自体が必ずしも業績向上につながらないことがあることを

その要因とともにお伝えしておりますが、

特に新規出店があったエリアにおいては、

新規に出店した店舗のお店作りの内容によっては、

お客様がお店作りに求める要求水準が引き上がってしまうことによりまして、

エリアの競合の既存店にとっては、

衛生要因に属する項目が増えてしまう現象が起こります。

  例えば、台間・島間のサイズ感であったり、

空間的な問題であったり、

さまざまなサービス面であったり、

快適な新規出店があった場合には、

仮にエリアの競合店が同等の水準までリニューアルによって追いついたとしても、

お客様に対して満足感を与えることができずに、

単に不満足状態を解消したに過ぎない結果に終わってしまい

業績向上に結び付かないことが起こります。

 

  弊社も営業能力調査サービスを通じて、

ご依頼をお受けしました調査対象の店舗様の改善項目のうち、

お客様に満足感を与えられる項目と

単に不満足状態を解消したに過ぎない項目を意識したフィードバックを

心掛けております。

  また、最新の新規出店を視察・調査することによりまして、

お店作りにおける、新たな衛生要因のような要素を抽出し、

営業能力調査の項目改善に努めて参ります。

  おそらく3年前の項目対比で観ますと、2~3割程度は改善されておりますし、

それだけ業界のお店作りも進化しているとの印象です。

 

  今月の研究会では、

ゴールデンウイーク前の新規出店の事例を視察・調査した視点をお伝えしたいと考えておりますので、

ご興味のある方は是非お申し込みください。

  お申し込みはこちらからお願いします。

 

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チェーン店様が成長する過程で必ず抱えるニーズに万全な体制でサポート致します

 

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